【将棋】『棋士・藤井聡太の将棋トレーニング』がSwitchで2020年3月発売決定。合わせて2019年将棋界の10大ニュース一挙まとめ

【将棋】『棋士・藤井聡太の将棋トレーニング』がSwitchで2020年3月発売決定。合わせて2019年将棋界の10大ニュース一挙まとめ

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将棋会館移転が決定 2024年を目途に千駄ヶ谷周辺に移転

渋谷区千駄ヶ谷にある東京将棋会館は1976年に建設。様々な名勝負の舞台となってきましたが、築40年以上を経て建物の老朽化が激しく、棋士やファンの数も以前より増えていることから、対局やイベントなどをするにも手狭となっており、加熱する報道から対局室に記者が入りきらないほどになっていました。

建て替えには日照権などの法的規制で、現在の敷地にそのまま建て替えると8割程度しかスペースが取れないことから、移転が避けられない状況になっていました。

連盟では「会館建設準備委員会」を設立して移転先を含めた調査を開始。委員長に羽生善治九段が就任し、移転先候補を検討した結果、2019年6月の棋士総会で千駄ヶ谷移転案が可決。
2024年の将棋連盟創立100周年の年に会館移転することが決定しました。

移転先は同じ千駄ヶ谷にある不動産ヒューリックが保有する「千駄ヶ谷センタービル」。現会館は売却して資源に充てられるとのこと。

将棋連盟が棋譜に関する無断利用を禁止するお願い

2019年9月に将棋連盟から「棋譜利用に関するお願い」として、主催者(スポンサード)のある棋戦(公式戦)の棋譜の利用に際して、フォーマットで事前の申請をするよう異例の通達がありました。

将棋の棋譜利用は元々グレーな部分があり、将棋連盟は棋譜の著作権については明確に表明していません。
今回の通達も著作権を主張したものではなく、連盟と棋戦主催者の財産を損ねないよう、棋譜の利用の事前申請を利用者にお願いするという形になっています。

将棋ブログやYoutubeの対局解説動画では、従来から公式戦の対局の解説動画や記事を棋譜図面を使って行われていましたが、棋譜の利用には将棋連盟の許可が必要となり、審査や利用許可の範囲がかなり厳しいことなどから、一部の将棋ブログやYoutube動画では棋譜利用に関してどう捉えるかが物議を醸しました。
チェスでは棋譜は著作物ではなく記録であるという見解が一般的です。囲碁(日本棋院)では棋譜は著作物であるとしています。

こちらの動画で分かり易くまとめてあるので掲載します。

日本将棋連盟に棋譜利用を問い合わせた結果と問題提起

棋士チューバー続々誕生

2019年は将棋棋士のユーチューバーこと棋士チューバーが続々と誕生した年でした。

将棋連盟ではサード側(ニコニコ動画等)主導の企画を除いては、配信企画に積極的ではありませんが、棋士個人からユーチューブのチャンネル開設が相次いだ年でした。

代表格は伊藤真吾五段のイトシンTVや香川愛生女流の女流棋士・香川愛生チャンネル。
「イェイイェイ」から始まるイトシンTVの将棋ウォーズや香川女流の今日の3手詰め将棋は定番の人気配信となりました。

伊藤五段、香川女流に続いて、村中秀史七段や大御所の石田和雄九段もチャンネルを開設。
今後も棋士チューバー誕生の流れは止まらないでしょう。

主な棋士チューバーのチャンネル

イトシンTV

女流棋士・香川愛生チャンネル【プロ棋士】むらチャンネル石田九段将棋チャネル

羽生九段もインスタを開設

また、羽生善治九段が12月2日にインスタグラムのアカウントを開設したことも話題になりました。羽生九段と理恵夫人の共同アカウントとのこと。

これまで見られなかった羽生九段のリラックスした自宅での表情が印象的です。アカウントをお持ちの方は是非フォローされてみては如何でしょうか。

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AbemaTVでも将棋中継に将棋ソフトの形勢判断を導入開始

将棋中継といえば従来は指し手の解説に棋士と聞き手が解説する形が通例でしたが、最近の中継では将棋ソフトの形勢判断(評価値)を表示するのが普通になっています。
ニコニコ将棋中継では、「Ponanza」や「やねうら王」などの強豪ソフトの評価値表示をして配信を盛り上げてきました。

一方、AbemaTV将棋チャンネルでは、2017年の将棋チャンネル開設後は、棋士解説のみで将棋ソフトの形成判断は行われていませんでしたが、2019年から試験的に導入が開始されました。
現在は朝日杯などまだ一部の対局のみの試験運用中ですが、今後は棋士解説がない対局ではこうしたソフトでの形勢判断を表示する中継が主流になると思われます。

AbemaTVはニコニコ動画よりも将棋中継の参入が遅く、後発として画質や丁寧なフリップなどの違いを出してきましたが、いよいよAbemaTVも将棋中継に本格参入したんだなという印象を持ちました。

将棋漫画戦国時代

藤井聡太フィーバーと将棋人気に後押しされ、将棋漫画も続々と人気作が登場しています。主な作品だけでも以下の将棋漫画が現在、連載や刊行中です。

ほとんどの作品ではドラマ性やキャラクターで楽しめる内容になっているので将棋用語が分からない、棋譜が並ぶのはちょっと、という人も問題なく読めると思います。

自分が好きなのは『将棋の渡辺くん』です。元々『ちびまる子ちゃん』のようなエッセイ系の漫画(初期の漫画版はエッセイテイストでした)が好きなので、『渡辺くん』もいつかアニメ化されることを期待しています。

現在連載・刊行中の主な将棋漫画

本稿の終わりに

藤井聡太七段フィーバーも昨年頃から少し落ち着いてきたと思いますが、それでも色々な出来事があった2019年の将棋界でした。
来年も名局の数々を期待して記事を終わりたいと思います。

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