DARK SOULS II SCHOLAR OF THE FIRST SIN ゲームレビュー「重々しいアクションの超死にゲーは、ギミックと謎解きが満載の”考えるダークソウル”」【PS4】

DARK SOULS II SCHOLAR OF THE FIRST SIN ゲームレビュー「重々しいアクションの超死にゲーは、ギミックと謎解きが満載の”考えるダークソウル”」【PS4】

フロム・ソフトウェアのアクションRPG『DARK SOULS II SCHOLAR OF THE FIRST SIN』(PS4版)ストーリークリア後の総評とレビュースコアを掲載します。
※購入価格はPlayStation®StoreでのDL購入(5,616円)。
※対人戦に関しては未プレイのため割愛。

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レビュースコア

ゲームタイトル スコア ランク 評価観点
DARK SOULS II SCHOLAR OF THE FIRST SIN
8/10 A
  • メカニクス(アクション・操作性・戦闘)
    7/10
  • 世界観・ストーリー・登場人物
    7/10
  • グラフィック・モデリング・画面UI
    8/10
  • サウンド・BGM・音響効果
    6/10
  • インプレッション・熱中出来る要素
    7/10
  • クオリティ(バグ・ロード時間 etc)
    7/10
[寸評]
DARK SOULS II のアクションは重々しく、人によっては「もっさりゲー」として見られる向きもあるだろう。
ステージにはギミックや仕掛けが満載で、本編正規ルートですら発見が難しい。
敵はステージに大量に配置され、逃げても執拗に追ってくる。楽に突破出来るエリアは一つも無い。
一つずつギミックを調べてはルートを探し、時には倒し時には駆け抜け、知恵を絞って進んでいくのがDARK SOULS IIだ。
そうしたステージ攻略をストレスと感じるかどうかは人それぞれだろう。
自分はステージギミック、雑魚戦・ボス戦とも楽しくプレイ出来たが、唯一フラグの成立条件が難しすぎる点だけは不満点として挙がる。
プレイする人が「ダークソウル」というフォーマットに何を求めているかで、大きく評価が分かれる作品でもある。

2022/7/12変更履歴 評価観点の記載を新形式に変更。

  • ジャンル:アクションRPG
  • プレイ人数:シングル/オンライン共闘・対戦あり
  • プラットフォーム:PlayStation 3,Xbox 360,Windows,PlayStation 4,Xbox One
  • 発売日:2015年4月9日(PlayStation 4,Xbox One)
  • 開発・販売:フロム・ソフトウェア

レビュースコアの採点方法については以下リンクを参照。

総評

DARK SOULS II (以下ダークソウル2)を最初に購入してプレイ開始したのが2017年5月。王城ドラングレイグまでは進めていたものの、後述するフラグの成立条件が分からず、DLCエリアに迷い込み本編とDLCの間のフラグ成立やエリアの境目が分からなくなって泥沼に陥り、それ以来積み(詰み)ゲーになっていた。
数年ぶりに再開し、攻略サイトを見てクリア出来たのでレビューを投稿する。

ダークソウルといえば”BONFIRE LIT” 道に迷って篝火を見つけたときの安心感はプレイした人にしか分からない

ダークソウル2には高い難易度とステージ探索、ギミックでの謎解きが融合している。詳細は控えるが隠れ港、土の塔、熔鉄城など、力押しだけでは進めることが困難な場所が多々あり、その多くには仕掛けやギミックを駆動して道を開いていくことが求められている。

仕掛けやギミックの謎解きは簡単ではないが、メッセージでヒントや「つぶやき」が記されており、それらを見ながら進めると何とか先に進めることが出来る。
高い難易度とオンライン経由での緩い助け合いという絶妙なバランスが際立つ。

主人公を導く女性「緑衣の巡礼」に祈りを捧げる 何度もお世話になるNPCだ

とはいえ、本編エリアのラスボスにたどり着くフラグの自力発見は、クリアした後でも感想としてはかなり難しいと感じる。
自分が嵌っていたのは、○○○○○○○○○で○○○○○と○○○○数体がある部屋で、入っても何も起こらないというもの。
ここでは、隣の部屋(「○○○○○」「○○○の○」「○○○の○○」が入っている○○が○○ある○○)に出てくる○を○○して○○○○○の部屋に○○させ、○○○○○の近くで○を○○○○といけないというもの。
(○○○○○に○を倒した時の○○○が○○されないと○○○○が○○せずフラグが成立しない。)
※ネタバレの部分は○で伏字にしています。

このフラグを成立させないと○○○への○○○○○が○○せず、これ以上進めることが出来ないのだが、自力発見が出来ず、何年もゲームを寝かせる原因になった。
結局、攻略サイトを見ることで詰まっていた原因が分かり、ゲームを進める事が出来た。
これについては、特にゲーム中でヒントなどはなく、自力発見する必要がある。
偶然クリアしている人もいると思うが、気付かないと自力では永久にクリア出来ないのではないかと思う。

(※記事を書いた後で気付いたが、○○○○○○○○の○○○の○○○○○○○も、○を倒す○○○を○○する事で○○が○○同じギミックを使っていた事に気付いた。
ゲーム中にヒントとしてはあるという認識になるので取り消し線を追加しています。)

ローディング中の美しいアイテム説明画面で一息付く

ステージや建物は立体的でお馴染みのショートカットルートもあり、ステージの仕掛けやルート開拓をクリアしたときにはここに通じていたのかと思わず快哉を叫びたくなる。
逆に、本編エリアとDLCエリアが混在しているため、どれが正規ルートなのか分かりづらくなっている。

ソウルシリーズの「ステージ構成」と「NPC」という二つの軸については、ステージの物理的な横の広がりも広く、ルートも敵の配置などは関係するがある程度どういうルートから行ってもいいようになっている。
また、ダークソウルを成り立たせるもう一つの軸であるNPCも多数登場する。
NPCとどのように接していくかもダークソウルの楽しみの一つになっている。

多数のNPCが登場するDARK SOULS II 思いもかけない場所で出会う事も

自分はソウルシリーズをブラッドボーン⇒ダークソウル3⇒ダークソウル2の順番でプレイしてきたため、ダークソウルは2と3を比較対象にするが、ダークソウル2はかなり難しいと感じた。
絶対的な回避手段のローリングが弱く、少しでもローリングのタイミングが甘いと被弾してしまう。
パリィのタイミングも2ではかなり難しい。

パリィやバクスタはダークソウル3では戦闘の戦略に組み込んでいたが、ダークソウル2では小細工を弄する事は早々に諦め、特大剣(グレートソード)を振り回す戦法で最後までプレイを通した。
特大剣と一口に言っても、片手持ちと両手持ち、ローリングからやダッシュからでも異なるモーションになり、敵や状況ごとに使い分ける必要があり奥が深い武器だ。

攻撃方法として多数の武器、魔術、奇跡、呪術などがあるため、全てに習熟するには膨大な時間が必要だろう。
シリーズの例に漏れず、それだけプレイヤースキルが重要なゲームだ。

亡者である主人公に問いかけを行う謎の存在

敵は基本多数で襲い掛かってきて、その初期配置も殺しにかかっているため、死にゲーの中でも非常に死にやすい「超死にゲー」といえる。
難しいエリアは数え切れないほどあるが、特に隠れ港や不死廟などは何度死んだか分からないほど、先に進むのが困難な場所。

敵が多くステージが余りにも難しいためか、Mob(雑魚敵)を一定回数倒すと(またはあるポイントを通過すると)Mobが出現しなくなるシステムになっている。
これは過剰なソウル稼ぎを避ける意味合いもあるのかもしれないが、ルート開拓をしてもMobが強すぎるため中々進まないことへのプレイヤー救済策となっているのかもしれない。

各ステージに登場する数多の敵

ダークソウル2をプレイした後にダークソウル3をプレイすると、アクションゲームとして快適で簡単に思える。3の敵の配置は比較的穏やかであり、3ではMobの出現に関するシステムはない。(3ではどれだけ雑魚を倒しても出現し続ける。)※エリア固定Mobやステージボスを除く。

今作も白霊体(協力NPC)の召喚や侵入闇霊(敵対NPC)との対決がある。

ダークソウル2では「ファロスの石」を壁に嵌めるとギミックが駆動し、隠し通路やステージのルートが開くシステムになっている。
そのため、単に壁を叩いて隠し通路を探すだけでは駄目で、ファロスの石をどのギミックに使うか、使った後どの変化が現れたかを観察したり調べていかないとならなくなっている。
ダークソウル3ではファロスの石のようなギミックに関するシステムはなく、ステージやギミックに関しては簡略化されており、レバーでエレベータを操作したり隠し扉を発見するなどが主になる。

ダークソウル3がアクションの面白さに比重がおかれた「一般ユーザー向けのオーソドックスなアクションゲーム」なのに対して、ダークソウル2は重々しく癖のあるアクションで「コアなダークソウルファン向けのゲーム」と言えるかもしれない。

また、ダークソウル2といえば、やはり拠点の「マデューラ」の美しい景観と、音響・BGMの素晴らしさだろう。
こちらの記事でもマデューラの美しさについて触れているので、合わせて読んでいただければ幸いだ。

購入に迷っている方向けの情報

このゲーム面白いの?

ダークファンタジーの世界観、剣と鎧を装備したキャラクターで敵を倒しながら難しいステージを進めて行くという本格派アクションRPGで、日本のみならず世界中にファンがいる。
またダークソウルのヒットにより「ソウルライク」というジャンルを確立してフォロワー作品が乱立した。

死にゲーって何?

難易度の高いゲームで、ステージのルートやボスの挙動を何度も死にながら覚えて攻略を目指すスタイルのゲームの事。
その性格上、プレイヤー知識の蓄積やプレイヤースキルの向上を前提としている。

このゲームいい点と悪い点は?

いい点:武器や装備が多く自分なりの攻略スタイルを追求出来る。ステージが広い。難しい分、達成感がある。
悪い点:敵が大量にいる他、毒などのデバフが多く、イライラ要素が多い。本編攻略のフラグすら自力発見が難しい。

難易度はどのくらい?

はっきり言ってかなり難しい。アクションに独特の癖がある上、ステージには敵が大量に配置され、隠されたギミックを使いながらボスエリアまでのルートを探す必要があり、根気が必要になる。
ただ、RPGでもあるので、キャラクターを成長させ武器や防具を強化すれば、難しいエリアも直に突破が可能になる。
難しくて全然進まないという場合は、ソウルを貯めてレベルアップしたり、鍛冶屋で武器を強化してダメージを上げる。
ボスエリア直前や難易度の高いステージには白霊の召喚ポイントがあるため、白霊の手助けを得ながら戦うのも戦略の一つだ。

ダークソウルってシリーズのどこから始めればいいの?

アクション操作に自信があればどこから始めても構わないが、シリーズ初心者や自信が無い人はダークソウル2から始めるのは余りお奨め出来ない。
シリーズ第一作で評価の高い初代ダークソウルリマスター版の『DARK SOULS REMASTERED(ダークソウルリマスタード)』か、シリーズ最終作でアクションとしての完成度が高い『DARK SOULS III(ダークソウル3)』から始める方が良いと思われる。

PS4以外は発売されてないの?

CS機ではPS4版とXbox One版のみ発売されている。(Switch版は2021年時点で未発売。)
また、Steam版も発売されている。
DARK SOULS™ II: Scholar of the First Sin(Steam版)

その他の評価点

高評価の項目 低評価の項目
  • 荒涼としたマデューラの風景、吹き荒ぶ風、弾劾に打ちつける荒波といった自然表現は極めて美しい。
  • ソウルシリーズとして完成された世界観とフォーマット。
  • 敵の配置と数が殺しにかかっているため単純な力押しでは行き詰りやすい絶妙のバランスの戦闘システム。先にダメージを受けた側が強靭削りによる影響が甚大。
  • ローリングは回避手段として絶対的ではなく攻撃と回避のリスクのバランスが保たれている。
  • ダンジョンやステージの構造が複雑で探索やルート構築が必須。
  • 探索エリアが広い。一見、進むのが困難なルートでも、観察し考えて試行錯誤した結果、道が開けることが多い。(エリア内のギミックなど)
  • 一定回数倒したMobが出現しなくなるため、力押しの攻略に対する救済策となっている。
  • 暗闇のエリアが多いが、「たいまつで火を付けて周囲を照らす」というギミックと連動している。
  • 溶岩、暗闇、毒といったエリア毎の特性が強く出ている。
  • ステータスが多い。アイテムや武器防具の装備が多い。
  • 武器の二刀流が可能。
  • 篝火から別の篝火へ転送可能。(拠点に毎回戻らなくても良い。)
  • メッセージに評価が入れられた回数が分かる。
  • 自分の書いたメッセージに入った評価の数が分かる。
  • クリア後に直ぐに次の周回にならず、その周でやり残したボス戦やアイテム回収を行う事が出来る。
  • ストーリー本編の正規ルートすらフラグの成立条件を発見するのが難しい。
  • アクションゲームとしては動作がもっさりしていて爽快感が薄い。特にダークソウルⅢから入るユーザーにはアクションゲーとしてかなり微妙に感じると思われる。反面、金属の鎧を着た重々しい動作は表現出来ていると思う。
  • 大半の商人に対してアイテム売却が出来ない。(売買出来る商人が一部にしか出現せず売買機会も少ない。)
  • ボスが比較的弱い。侵入闇霊が全体的に弱い。
  • 全般的に武器の耐久値が低く直ぐに壊れそうになる。武器強化で耐久値も上限を伸ばせるようにして欲しかった。
  • エリアが非常に広いため、本編エリアとDLCエリアのどれが正規ルートなのかが分かり辛い。
  • メッセージを「評価しない」選択が出来ない。
  • 評価の多いメッセージを目立つようにして欲しい。(現状では評価の数に関係なく同じように見える。)
  • 自分の書いたメッセージの評価数が分かるのはいいが、現状では直近の10個しかしか表示されないので全て表示して欲しい。

クリア時スタッツ

1周目の初見ストーリークリア時スタッツを掲載する。
※ネタバレを避けたい方は以後の参照を注意下さい。
1周目初見クリアレベルは159。本文にも書いていた通りストーリーエリアとDLCエリアが分からず泥沼に陥り、DLCエリアの黒霧の塔を彷徨い続けた挙句、本編クリアには十分すぎるほどレベルアップしてしまっている。これでもまだDLCの未探索エリアが沢山残っている。

1周目をクリア後、篝火メニューに「2周目を開始」が追加される
武器は筆者が両手剣が好きなので、今作も特大剣のグレートソードをメインに攻略した。
サイドアームとして粗製強化したクロスボウを所持。鎧は喪失者セットを着用している。

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