【PS4】【評価・感想・レビュー】ドラゴンズドグマオンライン ゲームレビュー「ひたすらに手が痛くなる揺さぶりオンライン」

【PS4】【評価・感想・レビュー】ドラゴンズドグマオンライン ゲームレビュー「ひたすらに手が痛くなる揺さぶりオンライン」

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レビュースコア

【PS4】ドラゴンズドグマオンライン 55点(/100点)
(2015/10/22 67点から55点に下方修正)

総評

個人的に久々のMORPG(多人数オンラインゲーム)ということもあり、CBT2から正式後も参加し楽しくプレイしてきたが、一方で問題も散見される。

MORPGと書いたのは、このゲームは始めた時、街に多数のプレイヤーキャラクターがいるため、一見MMORPGのように見えるが、その実フィールドに出ると少人数のインスタンスルームが多数存在してMMORPGに見せかけているという形になっている。

1インスタンス100人なのでアクションの動作は軽いが、完全にMORPGなので、多人数オンライン特有の「フィールド上で偶然会った人とその場で意気投合してパーティーを組む」といったサプライズ的な楽しさは薄い。
フィールドにいるのは飽くまで、事前にパーティーを組んでいた仲間だけだ。
(グランドミッションを除く)

アクションは小気味よく動かせ、オンラインゲームにしてはよく出来ていて、動かしていて楽しい。
但し、さすがにサイクロプス周回ばかりだと飽きてくる。こういうパワーレべリングを回避するようなバランスならもっと評価が上がったのだが、いかんせんこの辺りは普通のMMO・MOと同じような周回・パワーレベリングを前提としたバランスになってしまっている。

そして、モンスターが怒り状態の場合、ダメージが通らないため揺さぶって怒り状態を解除するのだが、これは最初は楽しいが、どこまでいっても同じなので、段々飽きてきて手が痛いだけ、ということになってくる。この「怒り状態の解除のための揺さぶり」という仕様については、プレイヤー間の評判が悪い。

面白いか面白くないかでいえば、人も多くイベントも矢継ぎ早に投入されている今は面白いといえるが、レベル帯が後半に入ってくると、プレイが似たような繰り返しになってくるため、徐々に飽きてくる。(周回プレイでレベル上げ、エリアランク上げ、ミッションクエストクリア、次エリア移動の繰り返し)

総括としては、アクションの小気味良さとポーンを連れたパーティープレイの賑々しさは最初は楽しいものの、それ以外は良くも悪くも普通のオンラインゲームの域に留まる。

その他の評価点

Good Bad
  • キャラクリエイトの幅広さ。美男美女から人外まで色々作り込める。
  • チュートリアルが丁寧。
  • ロードされる場面は多いがロード時間は短い。
  • 移動、ダッシュ、ジャンプといった基本動作の時点でリアルに作りこまれていて違和感なく動かせる。
  • 美しい景観、広い世界。移動にちゃんと時間がかかる。
  • 大型の敵は動作や攻撃アクションが微妙に異なる。単なる色違いの使い回しではない。
  • 攻撃や防御はノンターゲットで、プレイヤーが自分で操作して当てたりガードしたりする必要がある。
  • 大型Mobに乗って揺さぶったり殴ったり、ダウンした敵に覆いかぶさってマウントパンチを当てたりといった特殊な攻撃が出来る。
  • 後衛キャラやレンジキャラでも前衛に出て敵の揺さぶりを出来るプレイの幅広さがある。
  • 前衛は防御をパッシブスキルの数値で上げることができず、盾できちんとガードしていかないといけない。
  • スキルやアビリティは取得しても全て使うことができず、限られた数のスキルセットしか使えないので、試行錯誤の余地がある。
  • ジョブチェンジでいつでも別の職に切り替えることができる。また、ジョブチェンジしてもチェンジ前の職のJPは持ち越せないため、新たにキャラクターを作るのと同じ手間がかかる。このことで、古参のキャラクターでもジョブチェンジで低レベルからやり直す必要があり、新規のキャラクターのクエストの助けや交流のきっかけにもなっている。
  • その地方のエリアランクをクエストクリアで上げていかないと次の場所に行けないため、効率だけを重視したMob狩りプレイだけでは行き詰るデザインになっている。
  • 限られたスキルセット、アビリティセット、持ち越せないジョブポイント、エリアランクなどにより、パワーレべリングを抑制したシステムになっている。
  • ポーンを複数連れ歩けるので、ソロでもパーティープレイの冒険感がある。
  • ダンジョンに雰囲気がある。景観だけでなく、地下特有の音の響きがあるなど、リアル。ダンジョンは蔦で上下に移動できるなど、立体的な構造になっている。
  • BGMは良曲が多く印象の残るものがある。(各エリアの組合等)
  • 装備品のバザー(オークション)出品を不可とすることでパワーインフレを抑止している。
  • 広大なフィールドは一見MMOのように感じるが、その実は1インスタンス100人のMOというスケールの小ささ。この100人の部屋が何百もあり同時接続の負荷を裁いている。
  • 課金(冒険サポートなど)前提のシステムで、課金しない場合はかなりの苦痛を強いられる。
  • ポーンをパーティーに組み込めるものの、AIがお粗末なのでスキルもきちんとTPOに基いて使われず、タゲ分散くらいしか役に立たない。連れ歩いて面白いのは最初だけ。死ぬと救出やリム費用がかかりむしろ足を引っ張る分邪魔な存在になってくることも。強敵や大型Mobには、結局人間のパーティーを募集しないとクリア出来ない。
  • ミッションクエストなどはほぼ人間パーティー必須のバランスなのに、パーティー募集が適切なシステム化されておらず、シャウトかクイックパーティーしか手段がない。クイックパーティーはマッチングできなかったり時間がかかったりして上手く動かない。
  • PS4でソフトキーボードでチャットする煩雑さを回避するために定型文があるのはいいが、R2という頻度の高いキーで出るので戦闘中に定型文が暴発することが多く非常に使い勝手が悪い。
  • チャットのフィルター設定がほとんどできず、ログが見辛い。
  • バグが多い。但し、バグフィックスは日々報告されており、補填も冒険サポートなどでされている。
  • LV20(ボルト鉱山)くらいから普通にクエストをこなしているだけでは適正レベルに達することが困難になり、サイクロプスなど経験値の多い敵を周回しないと行けなくなる。
  • ジョブが複数用意されていて、いつでも服を変えるようにジョブを変えられるので色々なジョブをプレイする楽しみ方が用意されているが、その反面、ジョブごとの経験値への導線、ジョブ特有のシナリオ、クエストというものが皆無で、ジョブチェンジしても一度クリアしたミッションクエストは受けられないので、レベルアップのためひたすらサイクロプス周回などをこなさないといけない。ジョブごとに用意されているのは、ジョブになるための試練とジョブになった後の修練のみであるが、試練はボスクラスの敵を倒すのみ、修練は雑魚Mobを何体倒せというもののみで非常にお粗末である。
  • 導入カットシーンではNPCボイスありだが、その後ほとんどのカットシーンではボイスがない。
  • 拠点となる神殿がだだっ広く、施設が点在していて移動に走り回らないといけない。一応、リスポーン地点の礎から各場所のリムストーンには飛べるが、リムストーンからの移動は出来ないので一方通行でしか移動できない。
  • オークと戦っているので各地にオークの軍隊があって移動中に衝突してもおかしくなさそうだが、クエストの敵が順番に配置されているだけでMobの出現位置は固定的で面白みがない。実際、カットシーンではオークの軍隊と戦っているのに、フィールドに出現するMobはバラバラでゴブリン、スケルトン、ハーピーなどが配置された場所を周回しているだけ。全体的にオークと人類の生存を賭けた戦いをしているのだという臨場感、緊迫感が皆無。野生動物のMob同士で争うといった生態系のAIも存在しない。
  • 戦闘中にポット連続使用しながら回復が可能なため回復職の意義が薄い。
  • クリエイションしたキャラクターがカットシーンにも収まっているが、台詞は一切なく喋るのはNPCのみ。ドラゴンエイジ:インクイジションのようにクリエイションしたキャラクターでも普通にカットシーンで喋るゲームもある。
  • ポーンでクラフト(アイテム生産)させると装備の作成にリアル時間1時間など非常に時間がかかる。クラフトの間ポーンを使えない。ここまでしてクラフトに制限を設ける必要があったのか疑問。
  • キーコンフィグが出来ない。
  • R2の定型文が暴発してチャット欄と交互に選択されるバグがある。

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