ゲームレビュー ブラッドボーン(Bloodborne)「ダークソウルシリーズのスピンオフに留まらない傑作ゴシックホラーアクション」【PS4】

ゲームレビュー ブラッドボーン(Bloodborne)「ダークソウルシリーズのスピンオフに留まらない傑作ゴシックホラーアクション」【PS4】

PS4アクションRPG『Bloodborne(ブラッドボーン)』で、ストーリーをクリアしたのでゲームレビューを投稿する。

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レビュースコア

ゲームタイトル スコア ランク 評価観点
ブラッドボーン(Bloodborne)
9 S
  • メカニクス(アクション・操作性・戦闘)
    9/10
  • 世界観・ストーリー・登場人物
    10/10
  • グラフィック・モデリング・画面UI
    8/10
  • サウンド・BGM・音響効果
    8/10
  • インプレッション・熱中出来る要素
    9/10
  • クオリティ(バグ・ロード時間 etc)
    6/10
[寸評]
素晴らしいアートコンセプト、鮮烈なプレイ体験、謎に満ちた邂逅。
新しいゴシックホラーRPGの旗手の誕生だ。

2021/10/17変更履歴 レビュースコアを8から9,ランクをA+からSに変更。
2022/8/3変更履歴 評価観点の記載を新形式に変更。

  • ジャンル:アクションホラーRPG
  • プレイ人数:シングル/オンライン共闘・敵対プレイあり
  • プラットフォーム:PlayStation 4
  • 発売日:2015年3月26日
  • 開発:SCEジャパンスタジオ,フロム・ソフトウェア
  • パブリッシャー:ソニー・コンピュータエンタテインメント

レビュースコアの採点方法については以下リンクを参照。

総評

ブラッドボーン(Bloodborne)は、フロム・ソフトウェアの『ダークソウル』を初めとする「ソウルシリーズ」からスピンオフしたゲームで、ダークソウルのモデリングやアクションをベースに、「死闘感」をキーワードにしてダークソウルと同等、いやそれ以上のゲームを創造することに成功した。

圧倒的な死闘感を感じさせるホラー・アクション

ステップ移動によるスピード感あるアクション、盾によるブロッキングを不可とする代わりに乾坤一擲の銃パリィと内臓攻撃、反撃による体力回復が可能なリゲインなど、攻撃とスピード感を全面に押し出したゲームシステムは正に死闘感と言えるもので多くのプレイヤーを熱狂させた。

狂気を孕んだ景観の美しさ

世界観はH・P・ラヴクラフトの怪奇幻想小説からなる「クトゥルフ神話」のコズミック・ホラー(宇宙的恐怖)をオマージュしながら、獣の病に罹ったプレイヤーが病の治癒を求めて獣狩りの夜を迎えた街ヤーナムに向かうというストーリーとなっている。

コズミック・ホラーをオマージュした世界観

獣の病に罹り狂気に包まれた人間たちや人ならざる物で溢れた街で、血塗られた死闘を繰り返し真相へ辿り着こうとするこの物語の往き着く先は、果たして。

ダークソウルの傍流から生まれ落ちたブラッドボーンは、アクションホラーRPGの金字塔となった。

その他の評価点

高評価の項目 低評価の項目
  • 暗黒美に満ちた建物、街、風景、人、人でないものの造詣。
  • 変形武器と片手銃という斬新な戦闘スタイル。
  • これまでになく戦闘に緊張感がある。スピード感と打撃感が両立している。スタイリッシュなだけでなく、戦闘に”重さ”を感じる。
  • 敵狩人等人間タイプの敵との戦闘がこれまでのゲームにない様相で面白い。
  • 単純な操作で変形武器x2本と銃2丁を自由に選択でき、戦術や戦略が深い。
  • 特に禁域の森以降での、この世のものとは思えないモンスターの毒々しいデザイン。恐らくクトゥルフ系のモンスターイメージを採用したのだろうが、単なる名前や造詣を似せたものになっていないオリジナリティ。
  • モンスターに攻撃を食らっているときのやられモーションの痛々しさ。
  • 美しく幻想的なムービーシーン。
  • 立体的なルートのステージと、自分で意外な探索ルートを発見したときの喜び。こんなところにつながってたのか!ということがこのゲームではよくある。
  • キャラの強さよりプレイヤー自身の「腕」を問われるゲームスタイル。
  • ロード時間の長さ。確かに誰もが指摘する通りだが、個人的にはロードの間になぜやられたのかを考える時間にしたり、目を休める時間にしていたので気にはならなかった。アップデートで緩和。
  • ストーリーに奥行きを与えるためもっと街の人と会話できたほうがよかった。ほとんどの人は愚弄するか怯えるか頭がおかしくなっているだけでまともに会話できる人が少ない。
  • クトゥルフ神話をオマージュしているのであれば、狂人の日記や禁忌の文献、魔道書等のアイテムを数多く出すべきだった。断片的には出てくるが数が少ない。
  • 人間タイプの敵との戦闘は楽しいが、人外のモンスターとはモンハン的な戦闘に終始してしまう。
  • マップ表示がない。断片的にでも表示した方がよかった。
  • やり込むほどボリュームに物足りなさがある。もっとこの世界観の中で色々な風景や異形を見せてもらいたい。
  • 聖杯ダンジョンの存在意義が疑問。このゲームの中ではかなり浮いている。ランダム生成という割にはほぼ作りは毎回同じ。攻略してもそこでしか得られないというものがない。階層も非常に浅くダンジョンというよりアトラクション。聖杯ダンジョンの代わりに通常ステージにもっと力を入れたほうがよかった。
  • 使える武器が少ない。重打系武器(斧、聖剣)が優秀で、それ以外はぱっとしない。銃は全般的にパリィにしか使えない。もっとバリエーションが欲しい。(DLCである程度緩和された。)
  • ロックオン失敗するとカメラ初期化視点になる仕様。そもそもロックオンしないと銃や投擲が当たらないというシステム自体もスマートなものに感じない。レティクルを真中に置いたノンターゲット戦闘システムの方が良かったのでは。
  • 特定Mobで画面が歪んだりMobがワープしたりするバグが発生する。
  • 鐘が常時鳴っているエリアでは侵入を受ける可能性があるが、Coopしない限りほぼpvpは発生しないので、対人を好まない人には望ましいと思うが、緊張感という意味では薄れる。プレイに慣れている周回以降は頻繁に侵入を許しても良かったのではないか。

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