ゲームレビュー 新・世界樹の迷宮 ミレニアムの少女「初代世界樹の迷宮にストーリーモードを導入し遊びやすさを高めた良リメイク作」【3DS】

ゲームレビュー 新・世界樹の迷宮 ミレニアムの少女「初代世界樹の迷宮にストーリーモードを導入し遊びやすさを高めた良リメイク作」【3DS】

3DS版「新・世界樹の迷宮 ミレニアムの少女」のストーリーモードを難易度エキスパートクリアしたのでプレイの総評とレビュースコアを掲載する。

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レビュースコア

ゲームタイトル スコア ランク 評価観点

新・世界樹の迷宮 ミレニアムの少女

7

B

  • インプレッションは面白いと感じる
  • ゲームに熱中出来る要素がある
  • 多数のユーザーやメディアから面白いゲームと評価される
  • 購入前の期待値を上回る面白さ

DS版初代『世界樹の迷宮』を大幅リメイクし、固定キャラによる「ストーリーモード」が加わったのが最大の特徴だ。
ストーリーモードでは用意された5人のパーティーで冒険に挑む。冒険者の追加や変更は一切出来ない。
その代わり、ストーリーモードではムービーや会話のイベントシーンが豊富に用意されている。
従来の世界樹と同じ仕様の「クラシックモード」もプレイ可能。クラシックモードでは、通常の世界樹と同じく好きなキャラクターを作って冒険に挑める。
クラシックモードでは、一部の職業はアンロックされており、制限解除にはストーリーモードをクリアする必要がある。
ストーリーモードをどう解釈するかで、このゲームに対する評価は大きく異なってくるが、ストーリーモードも普通に遊べることを考えると、お得感が強いと言える。

レビュースコアの採点方法については以下リンクを参照。

ゲーム情報サイトIGN JAPANのレビュースコア形式が2020年2月1日から改定されるとアナウンスがありました。丁度自分も同じタイミングでこのサイトのゲームレビューの方式...

総評

2020年9月に生産終了が発表されたニンテンドー3DS。そこで異彩を放ったのはこれまでなかった「迷宮の地図をデバイス上で手書きで描く」というギミックを導入した世界樹の迷宮だった。
これは勿論2画面であるDS/3DSならではの要素だ。DS(3DS)以外で世界樹の迷宮が出る事は有り得なかった。
ダンジョンRPGファンに愛された世界樹の迷宮シリーズ。

世界樹の迷宮シリーズと各作品の特徴

タイトル 発売 機種 特徴
世界樹の迷宮 2007年1月18日 DS 第一作。現代版ウィザードリィがコンセプト。ゲームブック風のテキスト、古代祐三氏作曲のBGM、クラス制、スキルツリー、ダンジョンマップ作成、封じ、F.O.Eなど基本システムはシリーズ作に踏襲された。
世界樹の迷宮II 諸王の聖杯 2008年2月21日 DS 二作目。一作目の人気を受けて作られた続編。高難易度で知られた。
世界樹の迷宮III 星海の来訪者 2010年4月1日 DS 三作目。DS最終作。サブクラス、鍛冶、マルチエンディングと周回制、大航海など新規システムが導入。難易度選択追加。戦闘のテンポアップ。
世界樹の迷宮IV 伝承の巨神 2012年7月5日 3DS 四作目。この作品から3DSに移行。稀少個体、敵の隊列概念、気球艇での大地探索、小迷宮が導入。
新・世界樹の迷宮 ミレニアムの少女 2013年6月27日 3DS 一作目のリメイク。ストーリーモード導入、倍速移動・戦闘、フロアジャンプ、ギルドハウス、漢字使用可などプレイアビリティが大きく向上。ボイス・ムービーによる演出強化。グリモアは賛否。
新・世界樹の迷宮2 ファフニールの騎士 2014年11月27日 3DS 二作目のリメイク。ミレニアムの少女を継承し評判の悪い部分を改善。セーブ数増加、敵ステータス表示。初DLC。
世界樹の迷宮V 長き神話の果て 2016年8月4日 3DS 五作目。キャラクターメイクに種族が追加。二つ名や召喚を導入。UIが大幅に変更。
世界樹の迷宮X 2018年8月2日 3DS 六作目。シリーズ最終作。職業数と迷宮数は過去最多。詳細なキャラクターメイク。

DS版で発売された記念すべき第一作目『世界樹の迷宮』のリメイク作がこの『新・世界樹の迷宮 ミレニアムの少女』となる。
リメイクにも非常に力を入れるアトラス製品だけあり、単なるプレイアビリティやUIの向上に留まらず、DS版になかった固定キャラとストーリーである「ストーリーモード」が付け加えられ、ほとんど別のゲームともいえるほどに変更が施されている。

ストーリーモードは新規ファンへのアピールには良かったと思うが、従来ファンには固定キャラによる掛け合いやムービーといった演出面が「余計な要素」とも言える。

従来ファン向けには「クラシックモード」が用意されたものの、ストーリーモードへの各種優遇は従来ファンには受け入れ難い部分だったかもしれない。

自分は『世界樹の迷宮X(クロス) 』が初プレイで、この『新・世界樹の迷宮』はシリーズ2作目だったため、ストーリーモードへの複雑な思いなどはなく、普通に面白くプレイした。
(ネタバレは避けるが)特に序盤に発生する迷宮内でパーティーが絆を深める「ある出来事」は、個人的にかなり好きなイベントである。

いずれにせよ、DS版とはほぼ別の内容であり、ある意味「普通のJRPG」に近いゲームになったので、これまで世界樹の迷宮に触れてこなかった人も安心してプレイ出来る内容になっている。

3DS生産終了に伴い、世界樹の迷宮シリーズも2018年に出された『世界樹の迷宮X(クロス)』が3DS最後の作品となる事が明らかになっている。
3DSは役割を終え、主たる携帯機はNintendo Switchに移る。

Switchではカプコンからモンスターハンターシリーズ最新作『モンスターハンターライズ』(2021年3月発売)が発表された。

3DSでも『モンスターハンターダブルクロス』(2017年3月発売)等が作られたが、有名作品IPが続々とSwitchにプラットフォームを移り始めている。
しかし、上画面でゲームをプレイし、下画面で地図を書くという世界樹の迷宮はDS/3DSでしか成り立たない。

今後、世界樹の迷宮シリーズは果たして、SwitchやPS5等の次世代機で発売されるのか、またはシリーズ終了となってしまうのか。
続くのであれば、一画面でどのようにゲームとしての根幹を維持するのか。

ファンには興味深い点である。

その他の評価点

高評価の項目 低評価の項目
  • シリーズ作品の評価として、やはりマップを手書きで埋め、メモが書けてオリジナルのマップが作れるというシステムのアイデアが図抜けている。
  • ゲームBGMはどれも素晴らしく特に宿屋のピアノのソロパートの旋律は美しい。また、FM音源と通常音源の両方切り替えて楽しめるのも、従来のファンにはポイントが大きい点だ。
  • 新1からクリア済みダンジョンをショートカット出来る「フロアジャンプ」や、倍速移動・倍速戦闘が可能になり、プレイアビリティが大幅に向上した。移動や戦闘でストレスを感じる事は少ないだろう。これ以外にも、システム面やUIで様々な強化・改善が行われている。
  • ストーリーモードでのムービーや会話シーン、選択肢等が充実。迷宮で偶然であった5人が一つの目的に向かって絆を深めていくロールプレイに没入出来る。
  • FOEや水面を浮き草で移動する等、シリーズ伝統の迷宮ギミックも健在。
  • セーブ枠がクラシック・ストーリーモード共通で一枠しかなく少なすぎる。
  • ストーリーモードのパーティーの職構成が無難すぎて面白みに欠ける。(転職で変える事は可能。)
  • グリモアのシステムが分かり辛い。グリモア管理のUIも職業ごとのソートが出来ない等作り込みが悪い。結局、後の作品でのサブクラスに該当するシステム(メイン職業にないスキルをグリモアで補う)なのだが、戦闘で職のスキルとグリモアのスキルがどちらも表示されるなどUIも含めて全体的に練り込み不足の感が強い。
  • ストーリーモードの力の入れ具合に比べてクラシックモードへのてこ入れが少ない。
  • イベントの会話シーンで誤字がある(グラズヘイムでシステム管理AIのマイクが説明するシーン等)
  • シリーズ作品としては『新・世界樹の迷宮』の方が後継であるが、『世界樹の迷宮III 星海の来訪者』の「大航海」や『世界樹の迷宮IV 伝承の巨神』の「気球艇」のようなフィールドの移動要素がないため、探索可能地域は純粋にダンジョンのみとなるのは上記をプレイしたシリーズファンにとっては物足りない。
  • ストーリーモードの存在。本来世界樹の迷宮は好きなキャラクターを作って脳内設定で楽しむものだが、プリセットで用意されたキャラクターと固定ストーリーは従来ファンからすると世界樹の遊び方としては違和感があるだろう。「世界樹に決められたストーリーとキャラクターは不要」という従来派の人にはやや受け入れ難い仕様と言える。
  • 一作目のリメイクのため、難易度は一作目よりもマイルドになったという事だが、それでも難易度が高くプレイする人を選ぶ。が、難易度は迷宮に行く前に変更出来るため、難しいという人は難易度を下げて遊べば問題はない。

職業とPT構成についての考察

以下リンク先にて職業やPT構成について考察を述べています。

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