Steamゲームレビュー Darkest Dungeon(ダーケストダンジョン)「クトゥルフ神話にストレス管理要素が加わった傑作ホラーローグライク」【評価・感想】

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Steam版で「ダーケストダンジョン」のストーリークリアしたので、総評とレビュースコアを掲載する。
難易度ダーケストでクリア時間は150時間、クリア週(ゲーム内経過時間に相当)は102週だった。
(DLC「クリムゾンコート(呪われた庭園)」「狂乱の色」はプレイせず通常ストーリーのみクリア。)


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レビュースコア

Darkest Dungeon(ダーケストダンジョン)

78点(/100点)

様々な試行錯誤が要求され心を折られながらも何度もトライしようと思える良ゲーム。
ノーマルの難易度(難易度ダーケスト)でも、ストーリークリアは容易ではない。敷居が極めて高いのでかなり人を選ぶ。
また、ダンジョンやローグライク、ターン制バトルといった要素から一見RPGに見えるが、冒険者やリソースのマネジメントが本質で実態はシミュレーションゲームに近い。

総評

ローグライクには様々な形態があるが、一つの様式美を作ったという意味で先駆的なゲーム。ダークソウルの後に「ソウルライクゲー」として一斉に似たようなゲームが登場したのは記憶に新しいが、ダーケストダンジョンにも同じ現象が起きており、「ヴァンブレイス: コールドソウル」や「MISTOVER(ミストオーバー)」など、ダーケストダンジョンのフォロワーが次々と登場している。
だが、それでもまだオリジナルのダーケストダンジョンを超えるゲームは登場していないようだ。

ダーケストダンジョンでは、ダンジョンの内部で様々なトラップやモンスターとの遭遇でヒーロー(冒険者)の「ストレス値」が上昇する。
ストレスがたまったキャラクターは精神崩壊から奇癖を発症したり、最後は発狂した挙句、この世から消滅してしまう。
ゲームを進めるためには、ヒーローのストレスを緩和させながら、ダンジョンの攻略を進める必要がある。

先祖の地に発生した恐怖の謎に挑む

ダンジョンで冒険者を待ち受けるものとは

ダンジョン内で精神力がなくなると発狂して逃げ出すといったシステムはテーブルトークRPGの「クトゥルフ神話 TRPG」を元にしたデザインであり、コンピュータゲームでは古くは「ラプラスの魔」や「邪聖剣ネクロマンサー」といったゲームで採用されていたシステムだ。

ラプラスの魔では、精神力で霊体の敵に攻撃出来るが、こちらの精神力もダメージを受け、発狂すると逃げ出してパーティーを離脱し、館をさ迷う狂人となるというシステムだった。
邪聖剣ネクロマンサーでは、戦闘で逃亡を繰り返すと、裏ステータスである「恐怖値」が溜まり、パーティーを脱走するという仕様が入れられていた。

他にも、心理的な恐怖をゲームに取り入れたゲームでは、ゲームブックのファイティング・ファンタジーシリーズ「地獄の館」がある。地獄の館では、「恐怖点」というそのものずばりの名前で恐怖を表し、館の中で遭遇する様々な出来事で、プレイヤーの恐怖点が上昇していき、恐怖が限界まで達するとショック死するというシステムになっていた。

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ダーケストダンジョンでは恐怖値を「ストレス」として定義し、ダンジョンで起こる様々なイベント、ダンジョンに入る、灯りが暗い、空腹、戦闘でダメージ、仲間のストレスが伝播して空気が悪くなる、といったあらゆることでストレスが増加する。ストレスが増加すると様々なバッドステータスが発生し、パーティー崩壊が近付いていく。
正に恐怖値(ストレス)を正面から仕様に取り入れたゲームとして画期的といえる。
実際にはストレス値を初めとする様々なマゾ要素から、「プレイヤーのストレスがマッハ」という評価を得ているゲームでもある。

ゲーム的な特徴は他にも、2Dで進行するローグライク系RPGで、特定の主人公はおらず冒険者を雇ってパーティーメンバーとする点がある。
冒険者は死んだら特定の場合を除いて復活させることは出来ない。
そのため冒険者は死ぬことが前提の使い捨てとなる。そういう意味で冒険者への感情移入は一切許されない。
冒険者の死と引き換えにダンジョンを攻略し村を発展させる。村を発展させることでより強い冒険者が雇えるようになる点が特徴だろう。

冒険者のストレスマネジメントの難しさとは別に、戦闘面でもパーティーの隊列とスキルが密接に関連しており、戦闘とパーティーのメンバー、隊列の並び、スキルを使ったときの隊列変動とその際のスキルがどうなるか、などのあらゆるシミュレーションや試行錯誤が必須となる。

ゲームのデザインはゴシックホラー調で、ややアメコミ色が強いがそれほど気にならない。Steam版ではMODもたくさん出ているので、冒険者の外見を替えることも容易だろう。
「ラプラスの魔」「邪聖剣ネクロマンサー」に継ぐクトゥルフ神話をテーマにしたホラーRPGの血統の名に恥じない、超高難易度ゲームだ。
ダーケストダンジョンについてはPS4版、Vita版、Switch版も日本語版が出ているので、以前より色々なハードでプレイ出来るようになっている。

あらゆる意味で非常に厳しいゲームだが、この機会にぜひプレイしていただき、恐怖の最奥に何があったのかの真相を確認してもらいたい。

その他の評価点

Good Bad
  • クトゥルフ神話系のホラーテイストとダンジョンクロールタイプのローグライクゲーにストレスマネジメントを組み合わせたアイデア。
  • ダンジョン探索や村の発展、多数のヒーローをどのように使い分けするかなど、かなりの試行錯誤が求められる。
  • フォロワーを生み出す革新的なゲーム性と斬新なオリジナル性。
  • キャラクター(ヒーロー)への感情移入が許されない。
  • 一回の戦闘にかかる時間が長過ぎる。
  • バッグ(インベントリ)を拡張する手段がない。
  • 戦闘時にバストアップ演出が多用されるため冗長に感じるが、オプションでオフに出来ない。
  • DLCでゲーム性を拡張しようとしたが上手くいっていない。
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